応挙の幽霊絵が招いた旅籠の不幸
どんな伝承か
円山応挙が幽霊絵を描き上げて名も告げずに旅籠を立ち去った後、その旅籠にはいろいろな不幸が続けて起こるようになった。困った主人が易者に見てもらうと、「家の中に何か変わったものがないか」と問われ、探してみるとかの幽霊絵が出てきた。そこでねんごろに経文を唱えて絵の魂を慰めたところ、旅籠はやがて持ち直すことができたと伝えられている。
原典より
その後この旅籠には、いろいろ不幸なことが続いて起こったので主人は易者に占ってもらった。—— 日本の妖怪伝説(小笠好恵・1966年(昭和41年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の妖怪伝説(小笠好恵・1966年(昭和41年))
『日本の妖怪伝説』は、小笠好恵が各地に伝わる奇談・怪談を読み物にまとめた伝説集で、序は昭和四十一年五月付である。浅茅が原の一つ家、四谷怪談、九尾の狐、安達が原の黒塚、道成寺、鍋島の化け猫など、岩手から熊本までの四十五話を、伝えられた形をなるべく崩さずに書き直し、おおむね東から西へ並べる。雨月物語や小泉八雲など書物に拠る話のほか近年の体験談も混じり、一部の話の末にはゆかりの寺社へ行く「順路」を付ける。