高越山に籠もる犬神落しの行
どんな伝承か
麻植郡山川町の高越山は、犬神を落とすための参籠の場の一つとされ、山に籠もって一か月余りも行を続ける者があるという。霊山の社寺や滝の行場に籠もり、行を積みながら犬神を落とすやり方は、今も行われているとされる。
原典より
即ち剣山や高越山(麻植郡山川町)をはじめ前記の三好郡山城町の賢見神社や徳島市八多町五瀧などに参籠して犬神落しのため一ヶ月余りも行をする者があるという。—— 徳島の研究 第6巻 (方言・民俗篇)(徳島の研究) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
徳島の研究 第6巻 (方言・民俗篇)(徳島の研究)
『徳島の研究 第6巻 (方言・民俗篇)』は、徳島をめぐる研究叢書『徳島の研究』の方言・民俗篇の巻で、阿波の犬神を論じた一篇を収める。狸やトウビョウと並ぶ阿波の憑きものとしての犬神について、起源の伝説、正体とされる小犬や鼠、犬神筋の分布と女系の継承、憑依の動機と症状、祈祷による犬神落しを、筆者の聞き書きと室町期の下知状、郡誌や『阿波民俗』などから述べる。七節に分け、昭和期の犬神をめぐる事件と迷信打破の道で結び、末尾に参考文献の註を掲げる。