親鸞が柳と桑に包んで埋めた菩提樹の実
どんな伝承か
野田市桜台の観音堂にある菩提樹の話。建暦二年、親鸞が高弟の西念坊とともにこの地に滞在して教えを広めたとき、聖徳太子の像を彫り、さらに念珠の菩提樹の実を一つ取って柳の葉に包んで埋め、桑の実をかぶせた。そして、自分の広める法が後の世に栄えるなら、この菩提樹も大いに茂って実を結ぶだろうと言ったという。その言葉どおり親鸞の教えは広まり、木も大きく育ったが、葉には柳と桑の葉の形が現れていたので人々は不思議がった。今の木はその後に生えたひこばえだという。
原典より
野田市桜台の観音堂にある木で、これは建暦二年(一二一二)、親鸞と高弟の西念坊がこの地に滞在してその教えをひろめた時、親鸞は聖徳太子の像を彫り、さらに念珠の菩提樹の実を一個とって柳の葉に包み埋め、くわの実をかぶせて、「自分…—— 房総の伝説(平野馨) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
房総の伝説(平野馨)
『房総の伝説』は、平野馨が安房・上総・下総の旧三国、ほぼ今の千葉県に伝わる伝説を選んで編んだ資料集である。ホトトギスやワラビの由来、片葉の芦や頼朝の箸の杉、弘法の井戸、将門や八幡太郎の話、坂戸神社の人身御供、証誠寺の狸など、動植物・石・池・地名・家・祭りにまつわる伝説を市町村名を添えて記す。はしがきに示す自然伝説・歴史伝説・信仰伝説の三部に分け、解説や論評を加えずに書き連ね、似た話のある土地も併せて挙げる。