藤原鎌足
どんな伝承か
藤原鎌足の出生にまつわる伝説が、西上総一帯に分布している。木更津市矢那の高蔵寺の寺伝によれば、鎌足の父である中臣御食子がこの地にあったとき、一夜、この寺の観音の霊夢に感じて常陸の鹿島大神に参詣したところ、夫人が懐胎して男子を得たという。その誕生のとき、白狐が産屋に来て宝鎌を授けたので、鎌子(のちの鎌足)と名づけた。この寺の本尊正観音は御食子の守護仏だという。矢那には、花びらの先が細く屈曲して鎌のようだという鎌足桜があるが、これは昔そこに住んでいた鎌足が植えたものと伝えている。
原典より
藤原鎌足といえば、中大兄皇子らとともに蘇我氏を倒して大化改新を成しとげ、新しい律令体制の基礎を築いた人だが、西上総一帯に鎌足出生にまつわる伝説が分布している。—— 房総の伝説(平野馨) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
房総の伝説(平野馨)
平野馨編『房総の伝説』を全245話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。