糊をなめたスズメと二つの籠
どんな伝承か
むかしむかしで始まる民話が忘れられつつある。長生郡の山間部に伝わるスズメの話は、洗濯のりをなめたスズメの舌を怒った婆が切って放し、哀れんだ爺が訪ねるとスズメの宿でもてなされ土産の籠に金銀財宝が入っていたが、欲を出した婆が待ちきれず途中で開けると化け物やヘビが出てきたという舌切り雀の類話である。
原典より
むかし、むかしで始る民話が忘れられ、滅びようとしている。—— 房総の年輪 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
房総の年輪
『房総の年輪』は、房総各地の伝説・昔話・信仰の伝承地を一項ずつ取り上げた短い文章を集めたもので、著者と刊行の事情は原典に記されていない。香取の要石や真間の手古奈堂、松虫姫、源頼朝や義経の伝説地、沈鐘伝説、椀貸伝説、河童や天狗、海の怪異「もうれん」などを、『譚海』『上総国誌稿』や市町村の民話集を引きながら所在地とともに記す。各項は読み切りの小文で、昭和四十五年と四十七年の年頭に書かれた項を含む。