へぼろ地蔵
どんな伝承か
松村を後にして八幡山の麓を過ぎると、間もなく賑やかな街道に出る。道の標には茂原・長南と記されており、そこが茗荷沢区である。その路傍に、へぼろ地蔵と名づけられた一躯の地蔵尊の石像がある。昔、この地蔵の石の首が、ひょんな拍子にころりと欠け落ちたことがあった。村の人達が集まって、へぼろ――ぼろ布――を粘って地蔵の首を繋いだところ、それが不思議によく付いて、それからは決して落ちることがなかった。以来、誰言うとなく、へぼろを捧げて地蔵に祈ると霊験があると言い出し、盛んな信仰を生むようになった。今でも、へぼろの布を紐に通して数珠のようにした一連を掛けた石仏を見ることができる。
原典より
隣の松村を後にして、八幡山の麓を過ぎると、間もなく賑やかな街道にかいる。—— 日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定))
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 上総の巻』を全218話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。