東金茂右衛門
どんな伝承か
東金の土地は極めて肥沃で、遠野伝兵衛や野長作のように田畑五六百石を持つ百姓もあったが、他国にまで名を知られた富豪は東金茂右衛門であった。田植歌には「東金の茂右衛門の切芝だよ、門の脇へかけて、銭は手で取る」と唄われる。遠くの山から水を引いて飲み水にする贅沢や、水を汲む女までが歌に詠まれた。嫁の選定は難しく、ある代の嫁は江戸から迎えられたと語られ、その物語は摺臼唄や東金節として両総各地に広まった。
原典より
東金の土地は極めて肥沃で、遠野伝兵衛(「房総一覽志」「房総志料」)野長作(「房総一覽志」「房総志料続篇」には『田間の庄作』と見える)の如き(二人共、田畑五六百石を持つてゐて、当年の百姓としては並びなき富豪であつた。—— 日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説叢書 上総の巻(藤沢衛彦・日本伝説叢書・明治~昭和初期(推定))
藤沢衛彦編『日本伝説叢書 上総の巻』を全218話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。