鹿島の神使の鹿と龍神山
どんな伝承か
大昔、鹿島の神である武甕槌命は、東国三社の用を果たすため、鹿島の森に住む鹿を使いに出した。鹿はまず息栖神社に立ち寄り、海を越えるときは龍神が住む山を目印に進むよう言いつけられた。龍神は鹿が海を渡るたびに守ってやったので、その山は龍神山と呼ばれる。鹿は山の麓を抜けて西の香取の森へ向かい、鹿が渡った瀬は「鹿の渡」と名づけられた。香取大明神(経津主命)への使いを済ませた鹿は、帰りも同じ道をたどり、龍神に守られて海を越え、無事に鹿島の森へ戻ったと伝わる。
原典より
龍神は、鹿が海を渡る時はいつも守護してやった。—— 東庄町史 下巻(東庄町) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東庄町史 下巻(東庄町)
『東庄町史 下巻』は、下総の香取郡東庄にあたる千葉県東庄町の町史下巻のうち、「民話・伝説」の項である。須賀山の地名伝説、高部と羽計の狐の祝言、城山の大蛇、花香稲荷縁起、黒部川と児塚の由来、干潟十八ヶ村の名付け、姥捨ての定命窪など十五の項を収め、小南の七不思議や東庄七井の一覧も含む。半数あまりの項に伝承地の区名を添え、『かぎろひ』記念特集号や『県民の森の歌』、「上代郷明細記」「東荘志」、旧家文書などの出典を記す。