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河童の詫び証文石と長男の熱

所在地熊本県天草市上揚(証文石)
年代現代
登場坂田由松、堤伝兵衛、証文石を祀る当主、河童を捕らえた祖先
出典現代民話考 1 河童・天狗・神かくし

どんな伝承か

熊本県牛深市の上揚部落の坂田由松の家の床の間には、高さ六十センチ、幅八十センチほどの板石が「証文石」として祀られている。昔、この家の祖先堤伝兵衛が、馬をいじめていた河童を捕らえて腕をもぎ取ったところ、河童は詫びを入れ、この村の人に害を及ぼさないと誓った証文としてこの石を残し、腕を返してもらったという。戦前、当主の長男が夜ごと熱を出したので占い者に見てもらうと、先祖伝来の宝を粗末にしているためと言われ、この石と馬の轡を床の間に祀り直し、若宮様と称して祭るようになった。すると長男の病はすっかり治ったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。

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