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鎮守の銀杏に腰掛けた鼻高の小老人

所在地滋賀県野洲市
年代現代
登場田中潤吉
出典現代民話考 1 河童・天狗・神かくし

どんな伝承か

滋賀県野洲郡野洲町(現・野洲市)の話。古老から父が聞いた話だという。集落一四〇戸ほどの村落の北の方に、一ヘクタールほどの茂った鎮守の森がある。年の暮れのある日、近くの老人が社殿に参拝してふと空を見上げると、境内の銀杏の枯れ枝に、鼻が高く両方にミノのようなものを着た小さな老人が腰掛けて休んでいた。人の気配に気づいたのか、それは物凄い羽音を残して飛び去った。あとには銀杏の葉が一枚もなく落ち、あたりが急に明るくなったかと思うと、北から重い雲が出て、一陣の風とともに霰が降り出した。老人は一目散に逃げ帰り、家に着くと森の方は晴れて虹が出ていた。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考)

『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』は、松谷みよ子が編んだ現代民話の資料集である。明治以降を目安に、日本民話の会の『民話の手帖』での呼びかけやアンケート、聞書で全国から寄せられた話と、郷土誌や雑誌『旅と伝説』などからの引用を、県別に話者・回答者・出典を添えて並べ、奄美・沖縄のケンムンやブナガヤにも及ぶ。目次では河童・天狗・神かくしの三章の頭にそれぞれ「考」を置き、巻末に河童の名称、天狗・神かくし年表、あとがきを掲げる。

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