怪異の記載があるが
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どんな伝承か
一九五九年の秋のこと。小さな業界紙の創立に加わり、初めてA燃料店へ取材に行った。まだ都電が走っており、新宿から乗って青梅街道の鍋屋横町で降りた。プロパンガスが革命的な燃料として脚光を浴び始めた頃で、店には木炭や練炭、薪のほか石油コンロが並んでいた。取材を終えて社に戻り、写真を現像して驚いた。店の左隅に置かれた木炭入りのカマスに、小さな子どもの顔が写っていたのである。上半身だけで下半身は消えており、野良着のような着物に防空頭巾をかぶっていた。撮影のとき子どもなどいなかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考・1990年代初期(平成初期))
松谷みよ子『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』を小話単位で全550話収録。心霊写真など写真の怪と、文明開化期の怪異にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明377話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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