電波が体に響くと訴えた人々
どんな伝承か
愛宕山の放送局に勤めていた藤倉修一が語ったところによると、電波恐怖症とでも呼ぶべき症状の人が少なからずいた。受付までやって来て、電波が体に響いて我慢できないから止めてくれと訴える者、自分の悪口を言っているから放送をやめろと言う者がいた。藤倉が「社会探訪」で流したお七の幽霊の声が聞こえると訴える者もいた。いずれも暗示にかかりやすい人だったのだろうという。中には俺の悪口を言うと言ってナイフを持って面会に現れた者もあり、小沢寅三は局内を追い回されたそうである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考・1990年代初期(平成初期))
松谷みよ子『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』を小話単位で全550話収録。心霊写真など写真の怪と、文明開化期の怪異にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明377話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。