足のない白服の仲間の誘い
どんな伝承か
昭和五十七年、堺市の趣味グループの一員だったNさんが急逝した。葬儀から十日ほど後、長期出張中で訃報を知らなかった友人Mさんが出張先で夢を見た。白い服を着たNさんが『会に行きましょう』と誘い、笑顔で応じたところ、Nさんには足がなかった。目が覚めて帰宅したMさんは、そこで初めてNさんの死を知り、これは死を知らせに来てくれたのだと受け止めたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』は、松谷みよ子が編んだ「現代民話考」の一冊である。日本民話の会の雑誌『民話の手帖』のアンケートへの回答や聞き書き、新聞・雑誌の記事から集めた、予知夢や死の知らせの夢、死者や神仏の夢告げ、死の前後に出る火の玉、生きている人から抜け出す魂の話を各地から収める。三章それぞれの冒頭に編者の論考「考」を置き、項目ごとに代表的な語りと、県別に並べた短い報告を話者・回答者・出典を添えて載せる。