梅の木から現れた新井薬師の本尊
どんな伝承か
中野区新井町にある松高山梅照院薬王寺は、新井薬師として広く知られている。縁起によれば本尊の薬師如来は一寸八分の黄金仏で、もと新田家代々の守り本尊であった。新田義興が戦に追われて信心を怠り宝庫に納めておいたところ、ある夕暮れに宝庫の屋根が光り、光の玉がどこかへ飛び去って尊像が消え、その夜のうちに居城の金山城が焼け落ちたという。落城後に一族は散り、家臣の窪寺氏らが新井の地に住みついた。のち永禄年間、この地に草庵を結んだ行春と梅原将監が庭の老梅の光に導かれて尊像を見いだし、一宇を建てて梅照院と名づけたと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
城西風土記と昔語り(熊沢宗一・昭和初期~昭和中期)