凱旋の大観兵式に並んだ青山練兵場
どんな伝承か
日露戦争から凱旋した騎兵第十三聯隊は、大観兵式に参加するため屯営を出て世田谷の野戦砲兵第十四聯隊の兵舎に泊まった。午前三時半に朝食、四時半に乗馬集合、五時に日の出とともに軍刀を抜き連ねて青山練兵場へ向かい、渋谷で小休止して馬に水をやり、七時に到着すると各部隊はほぼ定位置に並んでいた。玉座は陸軍大学校の裏手に設けられ、周囲の桟敷は幾万の観衆で立錐の余地もなかった。天皇が臨場すると総司令官大山陸軍大将の号令で全軍が不動の姿勢をとり、閲兵に続いて分列式が行われ、正午過ぎに式を終えた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
城西風土記と昔語り(熊沢宗一・1959年(昭和34年))
『城西風土記と昔語り』は、東京中野の江古田に住んだ熊沢宗一が昭和三十四年に著し、自ら発行した郷土誌である。中野長者と淀橋の伝説、御犬小屋や桃園の旧跡、新井薬師、江古田の獅子舞、内藤新宿や高田馬場の昔語りなど、中野と近在の伝説・旧跡・寺社を、古文書や碑文、琵琶歌も交えて記す。全二十章の後半には著者の百姓時代や終戦直後の食糧事情、台風の被害、日露戦争の軍隊日誌を収め、巻末に著者略歴を付す。