大地震と骨で退転した上宿の湯
どんな伝承か
入須川村上宿の温泉は、元弘元年七月の大地震のときに退転したと『須川記』は記す。一説には、下宿の小池但馬という者が沼田へ奉公していた縁で沼田から湯治客が多く訪れて繁盛したのを、上宿の神保監物という者が妬んで足毛馬の骨を湯に入れたためだともいう。また、下宿の下女が湯治客の多さに堪えかね、湯の出口へ猫の骨を入れたためだとも伝えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
群馬県史 資料編 27(群馬県史)
『群馬県史 資料編 27』は、群馬県の県史の資料編の一冊で、収めるのはその「第三章 伝説」である。伝説の定義と分類、『神道集』や近世の地誌から明治以降の郡村誌・伝説集に至る県内の調査の歩みを述べ、赤城と日光の神戦、赤堀道元の娘と木部姫の入水、文福茶釜、羊太夫、弘法伝説などを群馬の伝説の特色として論じる。続いて代表例を自然的・社会的・信仰的伝説の三つに分け、各地の口承と古記録を伝承地を添えて並べる。