葉に実がなる葉なりイチョウ
どんな伝承か
あの人が死ぬときのことである。田代の本家の者が見舞いに行くと、市五郎という人が「おれはいいところへまいらせてもらう」といった。「そのようなことをいうが、まことにまいるのなら何か不思議を現わせ」というと、「それなら現わす」といって死んだ。すると本家の墓じるしのイチョウの木の葉に、実がなりだしたという。そこでこれを葉なりイチョウと呼んだ。大きな木なのに実はいくらもならず、たまに葉に実がなる。それが地獄極楽のしるしになるのだと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)