信太の森のシリブカガシと鏡池訴訟
どんな伝承か
和泉市には「信太の森のシリブカガシを守る会」がある。中学生の郷土クラブの部員たちが、近畿地方を北限とするシリブカガシの自生林の本数を確認したことがきっかけとなって、信太の森全体を保護する運動が広まった。リーダーの川本論は古老に昔の信太の森のことを聞き歩いているという。市は緑の豊かさを守ろうと言い、葛の葉伝説も信太の名も宣伝に使いながら、鏡池は伝説であって文化財ではないと言う。鏡池を潰してテニスコートを造り、自生林を倒して道路を造る動きに対し、市民は「鏡池訴訟」を起こし、売却手続きや売却金の使途の杜撰さが明らかになった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考)
『現代民話考 9 (木霊・蛇)』は、松谷みよ子が全国の回答者から寄せられた報告と各地の民話集をもとに編んだ『現代民話考』の一巻である。明治から平成にかけて語られた、伐ろうとすると祟る木・泣く木・血を流す木などの木霊の話と、大蛇やつちのこ、蛇婿・蛇女房、主や守り神としての蛇、蛇と福運などの話を、話者や回答者の名とともに収める。第一章「木霊」と第二章「蛇」を主題ごとの節に分け、各話例の後に「分布」として類話の地名と出典を並べる。