虚に六人入れた第六天社のケヤキ
どんな伝承か
東京都中野区での古い話。蓮華寺の下に第六天社という小さなお宮があり、その境内にすごく大きなケヤキが立っていた。ケヤキの中は虚になっていて、子どもが五、六人入って雨宿りができるほどだった。ところが根が周りの畑に入りこみ、その付近の畑ができなくなってしまった。明治一五年、江古田に遷喬小学校を建てることになり、農家から問題を起こされていたこの木を、いっそ伐って用材にしようという話になった。虚のあるケヤキは伐られ、大八車で建築場へ運ばれ、村人も出て校舎が造られた。遷喬小学校は明治二三年に野方尋常小学校に変わった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)