ハミの毒を消したムカデの油
どんな伝承か
夕方、田んぼへ肥やりに行ってくるといって出た人が、何かにぐさっと刺されたといって帰ってきた。夕飯どきなので飯をよそったが、半分も食べないうちにぐうっと腫れてきたので、これはハミ(マムシ)だとわかった。昔のことで医者にも行かず、寝かせておいた。毒には毒をというので、里で作っていたハミの焼酎漬けをもらいに帰ったが、どこかへあげてしまってもう無いという。ならばムカデの油を持って行けといわれ、長く漬かってどろどろになったそれを飲ませたところ、じわりと腫れが引いた。それでも体にはハミの模様のような跡が残り、四、五年も同じところの具合が悪かったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)