双子に生まれかわった縞蛇の仇討ち
どんな伝承か
仲のよい夫婦が子に恵まれず、子の授かる地蔵や鬼子母神があると聞いては、遠いところでも二人連れで参ったが授からなかった。ある日、夫が屋敷の草取りを鍬でしていて、大草に隠れていた大きな縞蛇を思わず二つに切ってしまい、詫びながら穴を掘って埋めて葬った。その後、妻が身ごもって双子の男児が生まれ、大事に育てたが、五つ六つになった頃に二人とも急に死んでしまった。会いたい一心で善光寺へ参った夫婦は、麓の茶屋の老婆から、あの子らは切られた蛇の生まれかわりで、仇を討とうと機会をうかがっていたと聞かされる。俵に隠れて子らを見た夫婦は諦めて帰り、命拾いをした。死んだ者にあまりこがれるものではないと結ばれる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)