トップ > 岩手県の伝承 > 住田町

金の甕を背負ってアザリ淵に沈んだ婆

所在地岩手県気仙郡住田町上有住小台(アザリ淵)
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典住田町史 第6巻 (民俗編)

どんな伝承か

上有住の小台に、身寄りのない欲深な老婆が独りで暮らしていた。祭りにも寄合にも出ず、一文二文と金をためて納戸の甕に入れるのを楽しみにしていた。集落の人々が見かねて近くの村から働き者の若者を養子に迎えたが、老婆は稼ぎを受け取っても小言ばかりで、甕の金は増える一方だった。毎年秋に村役人が税を取り立てに来ても、老婆は貧しいと嘘泣きして追い返した。ある年、郡奉行の役人まで調べに来たので、老婆は金の詰まった甕を背負って近くのアザリ淵に首だけ出して隠れた。ところが甕の重さで少しずつ深みへ沈み、役人が去っても浮かんでこず、そのまま溺れ死んだという。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

住田町史 第6巻 (民俗編)(住田町史)

『住田町史 第6巻(民俗編)』は、岩手県気仙郡住田町の町史の民俗編から、伝説の節を抜き出したものである。地名・石や岩や水・長者や旧家・社寺や祠堂の四つに分けて、山姥のような老婆と和尚の大股・小股、石にされた姥、河童の頼んだ手紙、櫃割長者の大蛇、座敷わらしなどの言い伝えを収める。世田米・上有住・下有住の集落や山に結びついた話が中心である。

種別から探す

強欲溺死

住田町の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『住田町史 第6巻 (民俗編)』の伝承