町の旧家にいた座敷わらし
どんな伝承か
座敷わらしは、家によっては倉わらしとも呼ばれ、赤い顔に髪を垂らした五、六歳ほどの子どもの姿だとされる。旧家の奥座敷にいて、眠る人の枕を返したり、戸や障子を開け閉めしたり、布団を引いたり、天井を走り回ったりし、胸に乗って息苦しくさせることもある。夜更けに倉や長屋で機を織る音を立てる家や、田植えの忙しい時期に泥足で座敷を汚して遊ぶ家もあった。気味は悪いが、座敷わらしのいる家は栄え、いなくなると家が傾く前触れとされた。ふいに家の老婆などに出て行くと告げて去ることがあり、去られた家はほどなく衰えたという。町内にもかつては、座敷わらしのいる旧家が何軒もあったと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
住田町史 第6巻 (民俗編)(住田町史)
『住田町史 第6巻(民俗編)』は、岩手県気仙郡住田町の町史の民俗編から、伝説の節を抜き出したものである。地名・石や岩や水・長者や旧家・社寺や祠堂の四つに分けて、山姥のような老婆と和尚の大股・小股、石にされた姥、河童の頼んだ手紙、櫃割長者の大蛇、座敷わらしなどの言い伝えを収める。世田米・上有住・下有住の集落や山に結びついた話が中心である。