大蛇の姉を祀ったお仙ヶ淵
どんな伝承か
昔、どこからか三人のきょうだいが村に移り住んだ。姉はお仙、弟は庄兵衛、末の弟は金次郎といった。平穏だった山里で毎晩のように兎や鶏が盗まれ、跡には大蛇のものらしい鱗が落ちていた。見張るうち、三人は大蛇の化身と知れた。村人は退治して祟られるのを恐れ、神として祀り封じることにし、岩魚や蛙の多い所を選んで、お仙をお仙ヶ淵に、庄兵衛を築地原の菖蒲池に、金次郎を金次郎池に祀った。盗みはやみ、後の大日照りにお仙ヶ淵へ願を掛けると雷鳴とともに大雨が降った。今も雨乞いの神として親しまれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
長野県史 民俗編 第1巻 3 (東信地方 ことばと伝承)(長野県史)
『長野県史 民俗編 第1巻(三)東信地方 ことばと伝承』は、長野県史の民俗編のうち東信地方の伝説と世間話を抜き出したものである。植物・石・水・塚・坂と峠・山・城と屋敷・田と原・地蔵や観音・社寺・地名・禁忌などの伝えを、条ごとに採集地を添えて収める。双子池や白駒の池の主、望月の駒、甲賀三郎、ごまを作らない村々の禁忌、京の岩・宮下・菱野村の七不思議など、佐久・小県の土地の伝えが並ぶ。