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あの世から頼まれた釣り竿

所在地青森県むつ市大字田名部(恐山)
年代伝承(口承)
登場夏井石松、石太郎、石太郎の父、亡くなった少年
出典むつ市史 民俗編

どんな伝承か

田名部の新町に夏井石松という人がいて、その長男の石太郎は幼いころから釣りが好きで、暇さえあれば雑魚を釣っていたが、明治四十年六月に十六歳で病死した。その同じ年、町内の老婆が老衰で危篤となり、一時は脈も止まって死んだとまで言われたのに、息を吹き返してすっかり元気になった。老婆が言うには、いまお山へ行ったら石太郎が出てきて、釣り竿を忘れてきたのが心残りだ、家のどこそこにあるから届けてほしいと頼まれたという。夏井家で探すと言われたとおりの場所に石太郎の釣り竿が掛かっていたので、すぐ恐山へ持って行って納めたということである。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

むつ市史 民俗編(むつ市史)

『むつ市史 民俗編』の口承の章から、下北に伝わる伝説と世間話を抜き出したものである。苫生野や田名部川の口碑、蠣崎氏や落人の宝の伝え、恐山の開基と天狗・霊話、常念寺の仏、横迎町の竜神と河童、行人塚、半太窪、飯綱の噂、奥内・関根・大湊・田名部の狐の話などを収める。菅江真澄の紀行の記事を引きながら、むつ市とその周りの土地の伝えをまとめている。

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