画家が見た地獄と水谷八重子
どんな伝承か
東京の世田谷に住む五十二歳の画家、大下勝は心臓発作で倒れ、医師に死亡を確認された。ところが六時間のちに息を吹き返し、その間に見てきたという世界を語った。焼けただれた石が積み上がり、死者が山をなす場所を、何かに手を引かれて歩き続けたという。まともに目を開けていられる光景ではなかったが、その途中で女優の水谷八重子と行き合った。口はきけず、ひどく悲しげな顔をしていたので、まだ浮かばれていないのだろうと大下は言った。同じように死後の世界で古賀政男と話したという人も熊本市内にいるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の謎-新版タナトロギー入門(中岡俊哉・1990年(平成2年))
『霊魂の謎-新版タナトロギー入門』は、中岡俊哉が昭和四十八年刊の『タナトロギー入門』を大幅に書き改め、一九九〇年に文庫として著し直した心霊研究の本である。著者自身の霊体験から説き起こし、背後霊・地縛霊・騒霊・悪霊・淫霊などの事例、臨死体験と転生、死者の声の録音や自動書記、恐山のイタコ、心霊治療、心霊写真の鑑定を国内外の例で述べる。全五章を小見出しで細かく区切り、まえがきでは「七疑三信」という著者の調査の立場を語っている。