マジャガのマン子と狐の嫁入り
どんな伝承か
大湊の、今航空自衛隊の飛行場がある所は、大正の末までヨシの茂る湿地だった。その中の宇曽利川寄り、滑走路の始まる辺りに赤土の小高い丘があり、明治のころには大きな松の根株がいくつも残っていて、マジャカと呼ばれていた。マジャカにはマジャガのマン子という狐とその一族が、三本松近くの日泥(フドリ)にはフドリの彦兵衛という狐とその一族がすみ、大湊ではこの二つを並べて恐れた。夜に釜臥山の中腹に狐火の行列が並ぶと、人々はマジャガのマン子のところからフドリの彦兵衛のところへ狐が嫁入りしたと言い合ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
むつ市史 民俗編(むつ市史)
『むつ市史 民俗編』の口承の章から、下北に伝わる伝説と世間話を抜き出したものである。苫生野や田名部川の口碑、蠣崎氏や落人の宝の伝え、恐山の開基と天狗・霊話、常念寺の仏、横迎町の竜神と河童、行人塚、半太窪、飯綱の噂、奥内・関根・大湊・田名部の狐の話などを収める。菅江真澄の紀行の記事を引きながら、むつ市とその周りの土地の伝えをまとめている。