白竜湖を埋めようとした代官
どんな伝承か
宮内の町割りを手がけた代官の安部右馬助は、白竜湖を埋めて少しでも田を広げようと考えた。するとその夜、右馬助の夢に女が現れ、この湖を埋めればあなたの命は必ず失われると告げた。右馬助は夢のことだと笑って取り合わず、翌朝さっそく家来に石を運ばせて湖を埋めにかかった。ところが次の朝見ると、あれほど積んだ石が一晩ですっかり沈んでおり、その夜のうちに右馬助は急死したという。また、湖を見に行った右馬助が向こう岸に光るものが輝いているのを見て恐ろしくなり、埋め立てを取りやめさせたとも伝わる。
原典より
東正寺は烏帽子山の東側にあって、白竜湖に面している。—— 南陽市史 民俗編 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
南陽市史 民俗編
『南陽市史 民俗編』の伝説の節を抜き出したものである。山形県南陽市の白竜湖の由来と東正寺の僧の話、金沢の三坂(七両坂・泣坂・薄雲坂)、猫の宮の猫、二色根薬師、赤湯温泉の起こり、吉野の大黒岩と千人塚、珍蔵寺の鶴、三堀観音などを収める。置賜盆地の湖と温泉と山の寺にまつわる伝えが中心である。