毒を告げに来た鶏の墓と黒猫
どんな伝承か
仙台市長町、広瀬川南岸の茂ヶ崎(大年寺山)北麓の崖上に青竜山宗禅寺がある。山門を入った左側に俗に鶏の墓と呼ばれる小さな墓石があり、「不是人間之塔」と刻まれ、寛文十三年癸丑の年号が読まれる。寛文年間、この寺の住職が夢を見た。夢に立った鶏は、自分は檀家某家の飼鶏で、同家の古猫が一族を毒殺しようと企てているのを知らせようと毎夜鳴いたが、縁起が悪いと殺されて川に捨てられたと訴え、和尚に代わって知らせてほしいと頼んだ。翌朝、住職が六郷堰へ行くと鶏の亡骸が浮いており、某家を訪ねて話すうち、黒猫が汁鍋の上を飛び越え尻尾の先を浸すのを見た。竹の伐り株には毒虫が腐って溜まっていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
宮城県史 民俗編(宮城県史シリーズ・昭和中期(推定1960-1970年代))
宮城の民間信仰と禁忌(宮城県史民俗編)/禁忌を破る祟りと火玉/河童・狐狸の怪/年中行事と俗信/地域の幽霊・妖怪伝承