鉄砲水に流れ着いた八幡様の像
どんな伝承か
ある大嵐の日、道まで川のように水が流れていた。仁井田のある家の者がトンボクチにトバを下げようとしたとき、急に鉄砲水が押し寄せ、その流れの中に後光のように光るものが見えた。拾い上げると木で彫った像だった。翌朝起きてみると、その家から今の八幡様の場所まで、道に沿ってトバが敷き詰められていた。像はトバの続く先に祀られたいのだろうと考えて、そこに祠を建てて納めたのが今の八幡様だという。像を拾ったのは、八幡様の神主を務める家の人だと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
滝根町史 第3巻 (民俗編)
『滝根町史 第3巻(民俗編)』の口承文芸の節から伝説を抜き出したものである。福島県田村市滝根町(菅谷・神俣・広瀬)の大滝根山の田村麿と大滝丸、入水寺の観音、小野小町の伝え、鶴ヶ池物語、人柱茂左衛門、曽富登神社、六句の坊、片手観音、三本足の鳥、姥捨山などを収める。古い村誌の文語の引用と聞き書きの口語が混じる。