番町の井戸に身を投げたお菊
どんな伝承か
お菊の亡霊で知られる『番町皿屋敷』の舞台は、江戸番町、いまの千代田区麹町一番町にあった青山播磨守長治の邸である。家宝の皿が一枚足りないと激しく責めたてられたお菊は、裏の井戸に飛び込んだ。二四歳であったという。お菊は平塚宿役人真壁源右衛門の娘で、享保の初めに生まれ、縁あって旗本青山主膳方へ行儀見習に出されていた。同家の過去帖によれば事件は一七四〇年(元文五年)二月一六日のことである。墓は神奈川県平塚の紅谷町公園にあるが、世間をはばかって墓標は建てず、センダンの樹を植えて目印にしたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊大全(中岡俊哉・2000年(平成12年))
『心霊大全――20世紀の超自然現象世界』は、中岡俊哉が二〇〇〇年(平成十二年)に著し、ミリオン出版から刊行した超常現象の総覧である。日本各地と世界各国の怪奇現象・伝説・心霊の地を県別・国別に紹介し、心霊写真・自動書記・憑依などの心霊現象、臨死体験と輪廻転生、透視・念力などの超能力、手かざしの治療を解説する。全六章から成り、巻末に著者インタビュー、著書・ビデオ作品一覧、あとがき、著者略歴を付す。