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首里の坂で消えた女客と赤い櫛

所在地沖縄県那覇市(首里城)
年代戦後
登場ハイヤー運転手
出典沖縄怪談集 逆立ち幽霊

どんな伝承か

終戦後のある深夜、首里城の近くを流していたハイヤーの運転手が、坂の上の交差点で手をあげた二十歳前後の派手な化粧の女を乗せ、那覇へ向かった。首里の坂を下り切ったところで車が急に止まり、振り返るとドアは閉まったままなのに、女の姿は消えていた。運転手は車を置いて那覇まで走り、仲間五、六人と坂下へ戻ってみたが、客席には女の赤い櫛が一つ残っているだけだったという。

原典より

運転手は、故障かなと思いながら、ふとうしろの客席をのぞくと、ドアはしまっているのに、乗客の女の姿が消えていた。—— 沖縄怪談集 逆立ち幽霊(伊波南哲) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

沖縄怪談集 逆立ち幽霊(伊波南哲)

『沖縄怪談集 逆立ち幽霊』は、石垣島で育った詩人の伊波南哲が、新聞や雑誌に書いた話と書きおろしを合わせ、沖縄の怪談を物語風に綴った怪談集である。那覇の辻遊廓や一日橋、首里、石垣島・竹富島などを舞台に、遊女や捨てられた女の幽霊、遺念火、キジムナー、お化け封じの術を描き、戦後のタクシー幽霊の噂や東京で起きた位牌の嫁入りの話も取り上げる。題を付けた二十二話のあとに「怪談断片集」を置き、少年時代を語る「果たして幽霊はいるのか」で結ぶ。

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