霊媒の子を遠ざけて止む騒ぐ幽霊
どんな伝承か
騒ぐ幽霊と呼ばれる怪事件では、霊媒となるのは多くの場合少年少女であり、その者を他へ遠ざけると怪事はすぐに止むものである、と著者は述べる。我が国では井上円了博士がこの種の事件をしばしば取り扱い、いつもこの方法で解決していた。なかでも駿河台の某家に起こり、最後には警察の問題にまでなった一件は、最も興味の多いものであるという。著者は続けて、こうした現象が霊媒の隠れた手足の動きによるのか、それとも身体に触れずに物品が動く新しい力によるのかが問題だとしている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊現象の科学(小熊虎之助・1974年(昭和49年))
『心霊現象の科学』は、小熊虎之助が心霊現象を科学の立場から論じた研究書で、序とあとがきに昭和四十九年四月の日付がある。コックリ・自働書記・読心術・憑きものなどの偽心霊現象と、精神感応・幽霊・交霊などの真実の心霊現象とを分けて検討し、福来友吉による三船千鶴子・長尾夫人・高橋夫人・三田光一の透視・念写の実験も取り上げる。全五章に参考書目を付し、あとがきでは井上円了以来の日本の心霊現象研究史を概説する。