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菅江真澄が記した恐山の地獄

所在地青森県むつ市(恐山)
年代寛政四年(1792)十月
登場菅江真澄、山田野理夫、著者・報告者
出典東北怪談の旅

どんな伝承か

著者は津軽の旅で泊めてもらった百姓家で、菅江真澄の写本「まきのふゆかれ」をはじめて手にした。それは真澄が寛政四年十月に下北地方を回遊したときの記録で、著者は宇曾利山すなわち恐山の一節に心を惹かれた。堂はみな冬籠りで閉ざされて淋しいが、湯の沸き返って流れる声と石の油の燃える音が山谷に響きわたる。堂では法師が鉦を打ち鳴らし、この山は慈覚円仁大師が開いて地蔵菩薩を刻んだと語った。硫黄の燃えるなまこの地獄、箸塚、修羅道、九階地獄、賽の河原、血の池、塩焼き地獄などが雪の下に埋もれ、塩焼き地獄の石の上には塩が霜のように積もっていたと記されている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

東北怪談の旅(山田野理夫・1974年(昭和49年))

『東北怪談の旅』は、山田野理夫が昭和四十九年に編んだ東北地方の怪談集である。青森・秋田・岩手・宮城・山形・福島の六県に伝わる妖怪や幽霊の話、飢饉と間引にまつわる話、江戸時代の奇談などを、一番から一六三番までの短い話として収める。各話の末尾に県名を記し、恐山や飢饉の記録にふれて東北の怪談と怨念を結びつけるまえがきと、怪談観や霊能者をめぐる回想を記したあとがきを付す。

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