経を怠る僧に出る大鳥
どんな伝承か
羽州の尾花沢の寺は長く無住であったが、ようやく本山から僧が来た。村人は僧がまた逃げ出さぬようにと厚くもてなした。この僧は本山でも持て余されていた者で、来てからも怠けて朝夕の勤めもいい加減であった。それでもいないよりはよいと村人は黙っていた。老婆が死んだときも経は短く、それでも引導を渡したことにはなった。その日も僧は寺に帰って酒を飲み、酔って寝た。するとばたばたと大鳥が寺の内を飛び回った。これがインモラで、経文を怠る僧のもとに現れ、ただ音を立てるだけだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
東北怪談の旅(山田野理夫・昭和49年(1974年)頃)
東北怪談の旅(山田野理夫)/飢饉の非業の死と怨念/巫女(イタコ)の口寄せ/座敷童子・河童の怪/東北各地の幽霊伝承