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運び出そうとする者を祟る依羅の天霊石

所在地大阪府大阪市住吉区(天霊石)
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵

どんな伝承か

大阪市の外にあった東成郡依羅村の畑の中に、近ごろある一派の人々が祀る高さ三尺ほどの自然石があった。農夫が一休みに腰を掛けるとすぐ跳ね飛ばされ、庭石にしようと買って人足を差し向けると、決まって怪我人や病人が出て運び出せない。大正元年ごろ、大阪の侠客肌の材木屋が自分が運んでみせると意気込んで畑主から買い、大八車を引いて取りに行ったが、途中で病みついて引き返し、なお運ぶ気でいるうちに死んでしまった。その後、石は村の有志が柵と社殿を設けて祀り、病気の祈祷で霊験を見せているという。

原典より

この石は恐ろしい石で、農夫どもが肩休めに一寸腰でも掛けると直ぐに刎ね飛ばされる。—— 幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談)

『幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵』は、岡田蒼溟による霊怪の事例集である。祟る石、出雲の瀧姫行者、神西湖の妖怪、但馬の抜け首、黄金の精、海の牛鬼、天狗などの怪異を、著者自身の見聞や知人の談話、古い文書からの移載によって集め、明治・大正期の出雲や松江周辺の事例を多く含む。項目によっては【解題】や註を添え、事例の後に「第二編」と附録の「天狗考」を続け、巻末の「解説の欄」で生霊・疫神・物体の飛来などを心霊研究の立場から論じる。

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