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手打ちの大坊主を金槌で打つ

所在地山口県岩国市
年代江戸期
登場長何某
出典岩邑怪談録

どんな伝承か

長何某という剛の者が、ひとり縁台で涼んでいると、風がさわさわと鳴ってもの寂しい気配となり、大坊主がやって来て手打ちをしようと持ちかけた。長はよかろうと応じたが、さんざんに負けてしまった。坊主は明晩また来ると言い残し、翌晩も本当にやって来た。長は下に将棋盤を置き、手に金槌を持って待ち構え、化け物の手をしたたかに打ちつけた。すると坊主は消え失せたという。

原典より

長何某といふ剛強の者ありしが、只一人置座に涼みけるが、風の音、さはさはとして物すごかりけるが、大坊主来りて手打をせんと言ふを、成程とて、手打しけるが、さんざん長氏負にける故、又明晚来るべしといひ、又明晚又々来りける。—— 岩邑怪談録(広瀬喜尚(増補:今田純一/続録・編:藤田葆/付録:静間密/昭和版編集:宮田伊津美)・1976年(昭和51年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

岩邑怪談録(広瀬喜尚(増補:今田純一/続録・編:藤田葆/付録:静間密/昭和版編集:宮田伊津美)・1976年(昭和51年))

『岩邑怪談録』は、岩国藩士広瀬喜尚の怪談録に後人の増補と続録を合わせ、岩国徴古館が昭和五十一年に発行した資料集である。岩国周辺で人々が出会った化物・大坊主・生首・怪火・狐狸・天狗倒し・幽霊などの話を収め、藤田葆が編んだ『岩国沿革志』のうちの二冊を底本に、なるべく原文のまま新字に改めて載せる。広瀬の本録に、今田純一の追加、藤田の続怪談録と実事談・変死、静間密の付録五話を続け、巻末に語注を付す。

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