四つで死ぬ子が遺した赤い葉の頼み
どんな伝承か
群馬県の語り手が、自分を育ててくれた親から聞いた話。その親は子を四人、みな四つで亡くしていた。下の子が生まれて半年ほどで上の子が四つになり、決まって六月に死んだという。四人目が三つの九月ごろ、篠塚の方の山へきのこ採りに連れて行くと、その子は赤い葉を見つけ、自分が死んだらこれを供えてと言う。死ぬのかと聞くと、死なないが話だと答えた。けれども翌年の六月、その子もやはり亡くなった。篠塚では墓が屋敷の内にあり、親は毎晩通ったという。
原典より
こどもが死ぬと、親は、ほんとうに墓石を枕にして寝るほどつれえっていうから。—— 現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・2003年(平成15年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・2003年(平成15年))
『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』は、松谷みよ子が編んだ現代の民話の聞き書き集で、二〇〇三年一月付の文庫版まえがきを持つ筑摩書房の文庫版である。一九七八年に発刊された『民話の手帖』を通じて全国から寄せられた回答を中心に、臨死体験、死の知らせ、寺へ来る死者、生まれかわりの話を収める。「あの世へ行った話」「死の話」「生まれかわり」の三章の冒頭に編者の論考を置き、細目ごとに所在地・話者・出典を添えた類話を並べる。