屍室で手をふりほどいた死者
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どんな伝承か
昭和二十年頃、弘前市の弘前陸軍病院での話。死者が出ると、引き取り者が到着するまで屍室に安置し、衛生兵を一人つけておく。時折は死体と一対一で通夜ということもあった。夜中に死体が動き出して衛兵を殴りつけるという噂は聞いていたが、実際に、手術の効もなく死亡した患者をすぐ屍室へ運び、寝台大の台の上に仰向けに寝かせて胸の上で手を組ませておいたところ、それが真夜中に、組ませておいた手をふりほどいて、すぐそばにいた語り手の頭を殴りつけられた。そのときは生きた心持がしなかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 軍隊(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 軍隊』を小話単位で全712話収録。徴兵・新兵・上官・戦地・戦争の残虐・敗戦・収容所・軍隊の怪談など、軍隊と戦争にまつわる兵士たちの現代民話を全国(一部は戦地・海外)から採集し話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明189話・市区町村判明76話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。
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弘前市の伝承
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