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いくめが夢で授かった天火の紙

所在地静岡県富士宮市大宮町神田町
年代慶応三年十月十五日夜
登場いくめ、夢を見た婦人(紺屋利兵衛の娘)
出典ええじゃないか始まる

どんな伝承か

駿河国の大宮町は浅間神社の門前町である。慶応三年十月十五日の夜、神田町の紺屋利兵衛の娘いくめが夢を見た。夫は伊豆方面へ商売に出て留守で、彼女は疱瘡にかかった二人の子に添い寝していた。夢のなかで夫のところへ案内せよといわれ、子が病気だからと断ると、それなら手を出せというので手を出すと、一枚の紙を渡された。かすかに目を開くと、瓔珞をかむった色美しい尊き女性が立っていた。覚めると手にはその紙が握られ、「神のをしへ ほどこししろ 天火こわい」とあった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

ええじゃないか始まる(田村貞雄・1986年(昭和61年))

『ええじゃないか始まる』は、田村貞雄が一九八六年に著した幕末の民衆運動「ええじゃないか」の研究書である。慶応三年に三河から遠江・駿河へ広がった御札降りの発端を、牟呂村の「二夜三日正月」、御鍬百年祭、吉田宿の助郷騒動、秋葉信仰との関わりから、村方の文書や日記、市町村史の史料をもとに追う。はしがきに続く八章で発端から波及、仕掛人をめぐる諸説、祭の後の「代替わり」までを論じ、主な史料はその原文を別組で示す。

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