未現像の種板の文字を当てた長尾夫人
どんな伝承か
熊本からの帰りに丸亀へ立ち寄った福来友吉は、明治四十三年十一月二十一日、丸亀中学校の教頭菊池に「高」の字を写した未現像の種板の箱を預け、長尾夫人の気分のよいときに透視させてほしいと頼んだ。東京に戻って結果を待つと、十二月六日に菊池から、答えは「高」だったとの報告が届いた。念のため福来は十二月七日、大学の心理学実験室で「天」と「三」を別々の種板に写して包み、郵便で菊池に送った。十四日に届いた報告もやはり的中で、福来は夫人の力に驚嘆した。
原典より
其の報告は高と言ふ字であるとの答で、透視的的中である。—— 心霊の現象(福来友吉) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊の現象(福来友吉)
『心霊の現象』は、福来友吉が数年来諸雑誌、とくに弘学館の『ニコニコ』誌に通俗的に書いた文章から、心霊問題にかかわるものを選んで編んだ小冊子である。明治四十三年から長尾夫人・高橋夫人を相手に試みた念写の実験の経過を詳しく記し、夢による知覚や治癒、潜在精神から生じる病やヒステリーの事例を挙げる。念写、希望のニコニコ、「我の能力」と人性、生命学と心霊研究、動物主義、夢、潜在精神、精神的養生の諸篇を収め、各篇を節に分ける。