発破で死んだツチノコの死骸を埋める
どんな伝承か
兵庫県香住町の増田喜三郎は、昭和三十五年、ハッパで即死したツチノコの死骸を目撃し、これを埋めた経験をもつ。その死骸は体長五十五センチ、胴の直径七センチで、頭部はワニのように堅い鱗で覆われていたという。ツチノコという名は藁を打つ木製の槌に似ていることからくる俗称で、学会では認められていないが、目撃談からは猛毒をもち獲物に体当りして噛みつく、斜面を転がり降りたり輪状に丸まって転がったりする、毛髪の焼ける匂いを好む、人間のようなイビキをかくといった奇怪な生態が浮かび上がる。増田は二年後に掘り返してみたが、道路工事のため骨さえも残っていなかった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の四次元(鈴江淳也・心霊・四次元・1973年(昭和48年))
『日本の四次元』は、鈴江淳也が昭和四十八年に著した超常現象の取材記である。幽霊の出る家や競馬場、古武士の怨念、守護霊、心霊写真、新幹線の四次元地帯、心霊治療、物品引き寄せ、てのひら療法、比婆山の怪獣やツチノコ、死後も占う易者犬などを、当事者を訪ねて聞いた話として記す。「幽霊と怨念の世界」から「動植物の驚異」まで六部に分け、あとがきで大陸書房刊『日本の奇談』『現代の怪奇』に続く第三弾と述べ、問い合わせ先を挙げる。