米櫃の菓子を言い当てた狐憑きの子
どんな伝承か
三田光一は明治十六年、宮城県気仙沼市で生まれた。父は三田平蔵という機業家であった。入学した気仙沼高等小学校では一年半しか学べなかった。八歳から十五歳ごろまで座敷牢に閉じ込められていたからである。叔父に透視のできる人物がいて、光一も幼児のころから不思議な言動をした。母が米櫃の底に隠していた菓子をすぐさま発見し、菓子や飴を置いておくと片っぱしから食べてしまうので、母は家におやつ類を置かなくなったという。学校では先生が話そうとする前にその内容を言い当て、町の盗人や嘘つきを暴いた。あまりに超人的なので狐憑きとされ、日蓮宗の小寺で尻に焼火箸を当てられ、警察の達しで外出を禁じられて座敷牢に入れられた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・昭和40年代(1960年代後半))
天狗は実在する=外川初次郎と天狗界/人魚の捕獲(カイ諸島)/日本列島のミステリー地帯/UMA・未確認生物/空中飛行と神隠し