蓮華寺・満願寺の僧が札を降らせた噂
どんな伝承か
藤枝宿の騒ぎを書き留めた森重久の日記には、札を降らせた者について、蓮華寺の坊主や満願寺の僧などが札をそろえてあちこちへ降らせたらしい、という記述がある。また風評として、横浜に石が降ったという話も伝わっていた。地元での宮参りが盛り上がったあと、沼津宿から伊勢参宮に出た者があるとの噂が立ち、十月二十六日には伊勢へ参詣に出る人があったとも記されている。藤枝からも伊勢へ向かう者はいたが、一般的なことではなかったようだと著者はみている。
原典より
降札者に関しては、「蓮華寺坊主・満願寺僧抔、札ヲ揃所々江降為致候由」と記されており、また風評として、横浜に石が降ったことが伝えられている。—— ええじゃないか(高木俊輔) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか(高木俊輔)
『ええじゃないか』は、幕末維新期の民衆運動を研究してきた高木俊輔が、慶応三年から翌年にかけて広がった「お札降り」と「ええじゃないか」の乱舞を各地の史料からたどった歴史書である。三河吉田での初出から東海道、甲斐、江戸、信濃、伊勢、京都、大坂、中国、淡路、四国まで、日記や記録に残る降札と踊りを国ごとに述べる。概観と東国・西国の四章に続く終章で降札の作為者やおかげ参り、世直しとの関わりを論じ、参考文献を付す。