下坂部村沢田宅への降下
どんな伝承か
畿内近郊農村の「ええじゃないか」として、十一月二十八日、川辺郡下坂部村の地方代官沢田宅への降下が知られる。同家には村内からほとんどの家が祝いに来たほか、村外からも親戚・知己、経済的関係のある人々、常雇人らが訪れた。町人では領主をはじめ大坂の町人親戚や貢租米売捌商人、武士では用人までが供物を持参して祝いに来たという。札は鴻池屋・平野屋・天王寺屋といった大坂有数の豪商の家々はもとより、大坂三郷の警察を掌る天満与力・同心衆の家々へも降臨した。
原典より
畿内近郊農村の「ええじゃないか」については、十一月二十八日に川辺郡下坂部村(現在尼崎市域)の地方代官沢田宅への降下を報告した小林茂氏は、…—— ええじゃないか(高木俊輔) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ええじゃないか(高木俊輔)
『ええじゃないか』は、幕末維新期の民衆運動を研究してきた高木俊輔が、慶応三年から翌年にかけて広がった「お札降り」と「ええじゃないか」の乱舞を各地の史料からたどった歴史書である。三河吉田での初出から東海道、甲斐、江戸、信濃、伊勢、京都、大坂、中国、淡路、四国まで、日記や記録に残る降札と踊りを国ごとに述べる。概観と東国・西国の四章に続く終章で降札の作為者やおかげ参り、世直しとの関わりを論じ、参考文献を付す。