大根を作らぬ小高明神の氏子
どんな伝承か
上総の東部では、小高の姓を名乗る家々が大根を作らない。夷隅郡千町村の小高明神の氏子も、同じ郡の長者町東小高の鎮守の氏子も同様で、畑に植えないばかりか、道端に自生した大根を見つけると村人が寄り集まって祈禱したという。理由は、小高明神が大根につまずいて転び、茶の木で目を突いたからだと語られている。もっとも、これを伝える報告は五十年も前のものである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・今野圓輔・民俗学・昭和(高度成長期))
民俗学者・今野圓輔が高度成長期の日本に残る迷信を社会派ルポとして告発・分析した一冊。序章では、静岡県掛川市で異性双生児を畜生腹と恥じた母親の母子心中事件、青森県三本木市でキツネ落としと称して女を火あぶりにした殺人事件など、迷信が現代も殺人・心中を生む『黒い習俗』を突きつける。