ご神体を質入れした大日本教団
どんな伝承か
新興宗教のなかには、形だけ宗教団体を装い、信者から集めた金銭を元手に他の事業へ投じるだけのインチキ企業もあると筆者は述べる。その例として挙げられるのが東京五反田の大日本教団で、昭和二七年、ご神体を質に入れ、匿名組合「日本勧業殖産金庫」を兼業したうえ、一億八〇〇〇万円の詐欺のうたがいで検挙された。宗教活動以外の事業に失敗すれば法律違反に問われ、そのまま潰れるほかない類の教団だったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・今野圓輔・民俗学・昭和(高度成長期))
民俗学者・今野圓輔が高度成長期の日本に残る迷信を社会派ルポとして告発・分析した一冊。序章では、静岡県掛川市で異性双生児を畜生腹と恥じた母親の母子心中事件、青森県三本木市でキツネ落としと称して女を火あぶりにした殺人事件など、迷信が現代も殺人・心中を生む『黒い習俗』を突きつける。