帳面を調べる座敷童子と長者の没落
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どんな伝承か
正徳のころ、陸奥上北郡野辺地町に田中清左衛門という近郷唯一の長者があった。家運が傾きかけたある夜、奥座敷でザシキワラシが帳面を調べているのを見た者があったという。それからは面白からぬことばかりが続いたが、主人の豪奢な振る舞いは少しも止まなかった。持船が三艘難破したと報せがあってもなお三味太鼓で遊興三昧をしていると、引き続いて十何艘も破船し、いよいよ悲運に陥ったと伝える。口碑では、この長者は子供に小判へ穴をあけたがらがらを作って持たせたともいう。そのザシキワラシは極めて小さく、散切頭の男の児であったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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野辺地町の伝承
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