淵で踊る瓢箪を見世物にした息子
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どんな伝承か
或る所に一人の息子があった。生まれつきあまり利巧ではなかったが、心は至って正直であったから、村の人たちも邪魔にはしていなかった。ある日、息子が山へ行くと、谷川の淵の中で、浮いたり沈んだりして踊りを踊っている瓢箪があった。これは面白いものだと思って、それを拾って持ち帰った。そして町へ出てそれを見世物にしたところ、大層な評判をとって、しこたま金儲けをした。息子は村へ帰って長者どんとなったという。上閉伊郡鱒沢村地方で語られる瓢箪の話の一つである。
原典より
生れつき余り利巧では無かったが、心は至って正直であつたから村の人達は何も邪魔にはしてるなかつた。—— 佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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