六角牛山の裾で会った死妻
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どんな伝承か
前話とほとんど同じ話が、遠野町の人にもある。こちらは友人の妻君が急病で死んだのだが、ある夏、六角牛山の裾野へ朝草刈りに行き、草野の中で偶然その女に出会って、双方とも飛び上がるほど魂消た。女は男の問いに答えて、前の夫には申し訳ないが今は大変幸福である、ただ夫があまり執拗に可愛がるのだけは困るが、そのほかに変わったことはないと言った。私は一旦死んで葬式の夜にここへ攫われて来たのだろう、夫に抱かれて気がついた時には死装束のままであったとも語った。男が早く帰れと言うと、とても還れないからあきらめてくれと言い、たちまち姿は草叢の中に消えた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))
『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。
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遠野市の伝承
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